電気通信研究所における歴史
音響情報システム研究分野

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・研究部門の沿革
 本研究部門は昭和19年に,東北帝国大学に電気通信研究所が附置されたとき,創設された.電気通信研究所において,最も長い歴史と伝統のある研究部門の一つである. 電気音響学の発展によって,超音波通信工学,固体振動回路工学および電子音響学などの音響関連の研究部門が増設された.
 平成6年に電気通信研究所が改組されたとき,この研究部門はブレインコンピューティング研究部門,音響情報システム研究分野に振り替えられた.

・前史(大正8年〜昭和19年)
 東北大学における電気音響に関する研究は,抜山平一教授の電気音響変換機器の研究に端を発し,電話の受話器,バイブロメータ,音響フィルタ,ラウドスピーカなどの可聴音用の機器から,超音波用電気音響変換機器,磁気記録,音片振動子,弾性ゴム,さらには,室内音響等へと発展した.そこでは,理論と実用とが融合して多大の成果を収めた.
 電気通信研究所が設置されて以朱,電気工学科の教官が数名,併任する形で本研究分野を拒当したが,昭和20年からは菊池喜充教授が専任となった.

※以上,東北大学電気情報系創立75周年記念誌「ANTENNA」の記載を,一部補筆して掲載