
図.Linuxベースの聴覚ディスプレイシステムの構成
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上記のように,聴取者のHRTFを音源に畳み込むことにより,
任意の位置の仮想的な音像を聴取者に与えるシステムが聴覚ディスプレイシステムです.
開発当初は,HRTFの畳み込みや,磁気センサを用いた頭部運動への追従,HRTFの空間補間といった信号処理には,
ディジタル信号処理プロセッサ(DSP)を用いていました.
しかし,DSPは,リアルタイム処理には適していますが,非常に高価であるし,時間的開発コストが大きく,
高度な技術が要求されます.
このことが,アプリケーション開発や,システム普及の障害となっていました.
一方,近年PCのCPU性能が向上したことにより,ソフトウェアを基盤とした聴覚ディスプレイシステムの構築が
可能となり,盛んに研究が行われています.
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